PB TOURNAMENT 2012 第2戦(振り替え)概要レポート

田中/富田ペアが文句なしのウエイトで優勝!
そして、田中選手の大逆転のA.O.Y!!!
 
以前も書いたことがあるが、最終戦の優勝者というものは、皆の記憶から無くなりやすい。それは、試合が終わった瞬間、優勝者が決まると同時に年間優勝者、いわゆるAnglerOfTheYearが決まるからである。ただし、一つのケースを除く。それは、最終戦の優勝者がAOYを獲得した場合だ。しかも、それが逆転での獲得となれば、否が応でも会場は盛り上がり、記憶にしっかりと刻まれる。
 
と、これが定番なのだが、これまた唯一つのケースを除く。それは、その獲得が皆に望まれていない場合だ(笑)人間的な原因もおおいにあるというのが周囲の意見だが、要はPBTが始まって4年間、一度もこの座から落ちて居ないということだろう。「STOP D」という合言葉が出来るほど、皆に憎まれ慕われている。
 
DSC00905.jpg
 
 

今回は最終戦という事で、各選手の戦略が、いつもの大会と大きく変わっていた。AOYが狙える選手は、その必要なポイントを計算して、必要なウエイトを稼げる戦略をとらなければいけない。また、クラシックのボーダー上の選手は、こける訳にはいかない。しかし、ボーダー下の選手は少しでも上の選手を越えなければいけない。そのために必要なウエイトはいくつなのか。順位ポイントとウエイトポイントがあるPBTでは、このあたりの戦略がとても大きい。
 

DSC00776.jpg

今回の参加は10艇。しかし、急な欠場があったためにMr.blankの参加が決定しました。Mr.Blankといえば菊次郎。彼らは相思相愛らしく、かなりの高確率で引き当てます。

DSC00792.jpg

今回も、周りの期待を裏切ることなく、見事GET!通算4回目です。ここまでロンリーな人も過去にはいなかったのではないだろうか。

 

他の抽選に目をやると、暫定2位の藤本は暫定13位の三澤と組んだ。

DSC00795.jpg

これはハイウエイトを持ち込むとAOY&クラシックということになる。戦略が大きく左右することだろう。第一戦の好成績に続く、相性のよさを発揮できるのか。

 

DSC00797.jpg

暫定3位の田中は、PBT初の女性選手である”姐さん”こと冨田とペア。こちらは初のペアリング。パートナーに手厳しいと評判(?)の田中選手が女性相手にどう展開するのか。

 

 

DSC00798.jpg

暫定4位の横山は原、暫定6位の河口は細本、暫定8位の小方は森本、暫定9位の嶺山(ノンボーター)は前平、暫定12位の波多野(ノンボーター)は弘中と、クラシック権利ボーダー付近の選手と組まなかった。これは、自分のゲームが進めやすくなるのではないだろうか。

一方、暫定7位の佐々木は暫定11位の須藤と組んだ。これはしっかりと釣ってこなければ、二人とも陥落。釣ってくれば晴れて二人ともクラシックということだ。

 

尚、暫定TOPのGUTS選手、暫定5位の坂田選手、暫定10位の田中(孝)選手が欠場ということも、年間成績には大きく影響した。
 
DSC00800.jpg
 
早朝から雨が降り気温も上がらない。しかし、選手のやる気は十分。最終戦ということもあって、ミーティングはしっかりと行われた。
 
 
DSC00801.jpg
 
各自、自分の戦略を練りながら、ルールを聞く。いつになく真剣な空気が漂っていたような気がした。泣いても笑ってもこれが最後。今日で全てが決まる。
 
 
DSC00802.jpg
 
減水の進む弥栄湖。それでも、エレキレイクとしては規模が大きい。果たしてどのエリアにハニースポットは存在するのだろうか。
 
 
DSC00808.jpg
 
当然、AOYを狙う選手はビッグサックを持ち込まないといけない。暫定2位の藤本は本湖勝負。暫定3位の田中は小瀬。そして、暫定4位の横山は笹ケ谷へと進んで行った。他には小方、石田は小瀬方面、河口、前平は本湖だったと思われた。
 
 
 
DSC00810.jpg
 
プラで好調だった小方選手は、早々にジャークベイトでキロアップをゲット!「1分あれば3000g釣れる(パートナーとダブルヒットで1500x2)!」と豪語していた同選手。これが本当なら、4kg越え必至である。
 
DSC00811.jpg
 
しかし、対岸では田中選手がかなり大きな魚と格闘中!バックシートの姐さんが見守る中・・・
 
DSC00813.jpg
 
しっかりとキャッチ!これは相当でかい!ファーストフィッシュが2kg越え。
 
渋かった二週間前の弥栄とは思えないほどの釣れっぷりである。そして、この人も。。。
 
DSC00815.jpg
 
blankさんと会話もなく、真剣にキャストを続ける菊次郎選手。「菊波乱あり!」との予言をそのままに、ビッグバイト!!!
 
DSC00820.jpg
 
これはまさにゴンザレスさんです!この日の為に、欠場となったGUTSさんと特訓を積んで来た石田選手。会心の一匹である。「ジミ・ヘンドリクスを意識した顔」とのこと。画面が曇っているのは、雨の影響ではなく、菊の熱気である。
 
DSC00822.jpg
 
小瀬中流域で粘る山藤/伊藤ペア。山藤選手がクラシック権利を獲得するには、相当なウエイトが必要だ。
 
 
DSC00823.jpg
 
こちらは前平/嶺山ペア。前平選手はスポット的な参加だったので、クラシックは狙える位置にはない。しかし、嶺山選手はもしかするとAOYもある順位。ボーターが協力してノンボーターの為に戦うというのはシェアウエイトのペア戦ならではである。
 
 
DSC00826.jpg
 
終了間近になると雨も小康状態になった。
 
 
DSC00827.jpg
 
こちらは弘中/波多野ペア。波多野選手もボーダーライン付近という事で、最後の一投げまで集中力が切れない。
 
 
DSC00828.jpg
 
本湖をやりきった藤本/三澤ペア。なんでもビッグな魚を入れているとの情報も。。。
 
 
DSC00835.jpg
 
そして、帰着の時間となった。帰着遅れになるほどに最後まで戦った選手達。
 
DSC00840.jpg
 
それで、本当に帰着遅れになった人がコチラ(笑) PBTでは15分の帰着遅れで失格となる。それまでは1分毎に-100gのペナルティ。つまり、2分遅れても、キロフィッシュを釣れば、差し引きでプラスである。これも戦略といえる。ただし、本当にギリギリだと、何かとトラブルにもなるので、気をつけて欲しい。
 
そして、注目のウエイイン。
 
なんと、今回NFだったペアは0。ゼロである。この時期の弥栄では本当に凄いと思う。しつこいようだが、PBTはキーパーサイズが30cmである。雨の影響も大きかったと思うが、各自の戦略がサイズアップをさせているのだと思う。
 
 
DSC00843.jpg

 

今回、仕事の為に涙の欠場となったPBT代表の藤高氏も厳正なウエイインの為に遠路遥々駆けつけた。今回も鬼の目が光りますw

それでは、ウエイインされた魚と順位変動の方を見ていこう。

DSC00844.jpg

美和を攻めた佐々木/須藤ペア。ミリットにはならなかったが、1400g/2匹で7位。最後まで粘ったせいでペナ-100gとなったが・・・佐々木選手は10位、須藤選手は8位で両者揃ってクラシック権利獲得!佐々木選手はルーキーイヤーでTOP10入りと立派な結果となった。参加点が一度も無かったというのも、評価されるところだろう。

 

DSC00849.jpg

前平/嶺山ペアはディープを攻めて1760g/3匹をウエイイン。5位に入賞。嶺山選手はAOYには届かなかったが、5位でクラシック権利獲得!言葉少なく、地味な印象(ゴメンネ!)もある同選手だが、成績は着実。しっかりと釣ってくる実力の持ち主である。

 

 

DSC00852.jpg

山藤/伊藤ペアは430g/1匹のウエイイン。写真は2匹ですが、鬼の目で省かれましたw 山藤選手は超ビッグウエイトを持ち込めば・・・という状況だったが、これでは届かない。やはり、2戦の欠場は大きい。伊藤選手は、来期はボーターでなるべく多くの試合に出たいということで期待したいところ。

 

DSC00853.jpg

弘中/波多野ペアは600g/1匹のウエイイン。なぜにこの持ち方なのかは理解に苦しむが、このウエイトでは厳しい。残念ながら波多野選手のルーキーイヤーは12位ということで終了となた。来期の活躍に期待したい。

 

DSC00854.jpg

最後の最後にフラッピンソニックでナイスフィッシュをキャッチした河口選手。河口/細本ペアは2匹ながら1470gをウエイイン。-100gのペナが気になるところだったが、河口選手は辛くも9位に入りクラシック権利獲得!

 

DSC00855.jpg

朝一のキロアップで全てが終わった小方/森本ペア。しかし、この1090gで8位入賞。そして、小方選手も年間6位と嬉しい初クラシック権利を獲得!!苦節4年目である。笑顔が最高のおっさん二人。おっさんがこんなに寄り添うことも、日常ではあまりないでしょうw

 

 

DSC00856.jpg

1匹ながら1920gとスーパーキッカーを入れてきた藤本選手。「もう一匹居てたら・・・。」と思ったのは、藤本選手よりも三澤選手だったのかもしれない。AOYを狙うにはこれしか無いと、本湖の立ち木周りに絞り、ジョインテッドクローなどのビッグベイトを投げ続けた藤本選手。バクラトスイマーでキッカーをGET!しかし、AOYには一歩届かない年間2位となった。そして、三澤選手も、一歩届かない11位(涙)今回の成績も、一歩届かない4位(泣)全てが、少しだけ足りなかったペアだった。「ウクレレに始まり、ウクレレで終わる。」ここに名言がまた一つ生まれた。

 

 

ここからは表彰台です。

 

DSC00850.jpg

横山/原ペアは、笹ケ谷で朝一にグッドフィッシュをキャッチ。1990g/3匹をウエイインして3位入賞。横山選手はAOYには届かなかったものの年間成績は4位でクラシック権利獲得!

 

DSC00848.jpg

そして、あのゴンザレスさんは・・・驚きの2290g!なんと、この一匹で2位に入賞。もちろん、BF賞も獲得!石田選手はついに表彰台に立つこととなったのである。男気あふれる一匹である。しかし、年間成績は・・・(笑)記録よりも記憶に残る男である。

 

DSC00857.jpg

満を持して重たいバッグを持ち込んだ田中/富田ペア。バッグからはキッカーが2匹。注目のウエイトは4230g/3匹!2位に2kg近い差を付けての文句なしの優勝である。そして、田中選手は逆転でAOYを獲得!自身4年連続、4度目の獲得である。

それでは入賞者のインタビュー。

 

DSC00878.jpg

3位入賞の横山/原ペア。朝一に笹ケ谷でテキサスにミスバイトした魚をスワンプクローラーのジグヘッドワッキーでキャッチ。その後はノンキーを交えて、キャッチしてウエイトをあげていった。バックシートの原選手もしっかりとキャッチし、バッグに貢献。

 

DSC00909.jpg

仕事が忙しく、中々釣りに集中できない横山選手だが、今期は全戦出場が出来た。第一戦の優勝以降、上位入賞が乏しかったが、今回でしっかりと結果を残してきた。実は2009年にクラシック権利を獲得していながら、仕事の為に辞退した過去がある。その時の分まで、来春のクラシックでは魅せてくれるに違いない。

 

 

 

DSC00880.jpg

2位入賞の石田/blankペア。石田選手は菊次郎と呼ぶ方がしっくり来るかもしれない。早々にスーパーキッカーをゲットするも、後は沈黙・・・。体調不良を理由に帰着も早く上がった。しかし、食欲だけは衰えることはなく、皆の帰着をおにぎり片手に見守っていた姿は微笑ましいものだった。

DSC00882.jpg

メインのエリアは小瀬の中流域の立ち木群。ヒットルアーはカイテン148。GUTSさん直伝のテクニックで見事キャッチとなったようだ。詳しくは彼のブログでも紹介しているので、参考にして欲しい。

DSC00910.jpg

嬉しい嬉しい初入賞&初BF賞。安定して底辺を蠢いていただけに、皆は驚きを隠せなかった。本人の喜びも一入だろう。もう一段、高いところがあるので、次回はそれを目指して欲しい。当然、パートナーはMr.Blankで決まりだw

 

 

DSC00897.jpg

「今日は皆さんに、大介を止めろ!と言われていたのに出来ませんでした。スイマセンでした。」と、謝罪から始まった、優勝者コメント。あれ?ペア戦って協力するんじゃなかったの?(笑)

DSC00899.jpg

感無量で今回の優勝をかみ締める田中選手。試合運びは完璧だったと思われる。 メインのエリアは小瀬の白滝公園の付近。ロードベッドに居るであろうビッグバスをブラインドで狙っていった。ライトリグであっても、リアクションを意識して、縦の動きを強く出せるものをセレクトしたようだ。4バイト3フィッシュと、ワンエリアで粘るには渋い状況だったが、バックシートの姐さんも弱音を吐くことなくがんばってくれたのはありがたかった。むしろ、弱音を吐いていたのは田中の方だったようだw

 
DSC00913.jpg

雨ということもあって、第五戦から大きくウエイトアップした上位陣。 

 

 

DSC00866.jpg


<田中選手のメインタックル>
ROD:Nories ロードランナー HV610LS
REEL:Shimano コンプレックスCI4 F4
LINE:Duel パワーカーボン 4lb
LURE:Nories ラッテリー5-1/4(テナガシュリンプ)
RIG:1/16ネコリグ
HOOK:Decoy ハンターフック #4
 
ROD:Nories ロードランナー ST6100MH
REEL:Shimano メタニウムmg7
LINE:Duel フロロプラス 12lb
LURE:NORIES エスケープスイムツイン(ジュンバグ)
RIG:フットボールジグヘッド 3/8oz
(写真なし)

 

DSC00864.jpg

<冨田選手のメインタックル>
ROD:MajorCraft DAY’S DS-602UL
REEL:Daiwa イグニス 2506C
LINE:Duel パワーカーボン 4lb
LURE:ZBC ミートヘッド
RIG:ダウンショット 5gシンカー
 
 

さて、最終戦の結果が出れば、年間成績の発表である。

DSC00861.jpg

PBTのスーパーコンピューターと称される二人が計算中(笑)来期からはパソコンの導入が決定!これで、運営が早くなりますよ。というか、やっと正確な計算になります(爆)いつも、計算間違いばかりで申し訳ありませんでした。

そして、クラシックのクオリファイアーの発表。

 

DSC00916.jpg 
DSC00917.jpg

10位 佐々木一成選手 3941P    9位 河口眞之選手 3984P

 


DSC00918.jpg 
DSC00826sakata.jpg

8位 須藤健選手 4046P        7位 坂田雄真選手 4142P

DSC00919.jpg 
DSC00920.jpg

6位 小方康次選手 4168P      5位 嶺山治伸選手 4291P

DSC00921.jpg 
P1050804GUTS.jpg

4位 横山修一選手 4362P       3位 GUTS選手 4645P

 

DSC00922.jpg

2位 藤本裕二選手 4657P

DSC00923.jpg

A.O.Y 田中大介選手  5025P

 

そして、次点はこの方。

DSC00915.jpg  

ウクレレ野郎こと、三澤智治選手 3717P。

スタートダッシュが素晴らしかっただけに、後半の失速ぶりは清々しくもあったw 今期は盛り上げ役として、奮闘してももらったが、来期は上位陣に顔を連ねてくるのではないだろうか。

 

そして、恒例のクラシック抽選。皆の希望としては、小野と弥栄が半々くらい。川上は人気薄だったのだが・・・。

DSC00928.jpg

厳正なる抽選の結果は・・・・。

 

DSC00930.jpg

なんと、小野湖に決定!これで4期連続の小野湖ということになりました。

 

DSC00934.jpg

長かった2012年のトレイルもこれにて閉幕。

一年を通して、AOY及びクラシックを狙って出場していただいた選手、また、スポットでも大会を盛り上げていただいた選手もあり、とても、中身の濃い大会だったように思います。

事故もなく、楽しく運営できた事を皆さんに感謝いたします。

 


Updated: 2012年11月18日 — 8:12 PM

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

POT BERRY TOURNAMENT © since 2009